週刊ミネ

広告業界の片隅で働く映像・Webプロデューサー/ディレクターのブログ。

全力水商売

「プロダクションのプロデューサーとは、水商売のようなもの。」

これは昔の制作会社時代の上長の言葉だ。

 

「プロデューサーは、個人の“おもてなし”で、お客様を気持ちよく満足させる個人事業主のようなもの。」ということであろう。多少エロい表現かもしれないが、確かにごもっとも。映像系のプロダクションであれば尚更である。

 

クライアントや得意先のご要望に沿って、いや、それ以上のもてなしを持って返すことで、リピートにつなげることがプロダクションにとって死活問題だからである。

 

しかし、プロデューサーという肩書きを持っている人で、ホントにこのように個人として一本立ちできているのは一部であるというのが私の見解である。

 

大手プロダクションの場合、優秀な人材が集まり、大きい案件も手馴れている。若いPM時代からそれらの場数を踏めるから、Pになってもそれなりの案件は回せるしクオリティーも出せる。そして、それを広告代理店も認識しているから、会社名も仕事を獲得する武器になる。当然のことだ。

 

大手でない中小でも、実直に仕事をしていれば、先人たちの時代からの広告代理店との付き合いの中で獲得した信頼関係で、世代が変わっても仕事を獲得していけているものだ。

 

一方で、そのような会社の場合でも、立場が高い実績豊富なグループリーダークラスのプロデューサー、もしくは社長などに声がかかり、部下のプロデューサーがその案件をまわすケースが多いのも実態としてはある。そしてその傾向は、代理店系の制作会社などになればなるほど、より如実になる。

 

そういう意味で、本当の意味で一本立ちしているプロデューサーは一部であると思うのだ。

 

さて、私の場合はどうか?

まず、私の場合は転職先が今まで多くの仕事をして来た広告代理店と、まさかの口座なしだった。。そこを調べていなかったのは私のポカである。

 

そこで昨年度、今まで付き合いのある広告代理店との口座を開くところからスタートした。いわゆるゼロからのスタートである。口座を開けたのも今までの仕事の中でお世話になった広告代理店や元同僚の方々のおかげであると思っている。

 

広告代理店系列の制作会社への発注を優先する今のご時世のなか、ツテのない状況で新規で広告代理店と口座を作るのは、よっぽど突出した特徴がないと難しいのだ。

 

ちなみに私は前職で、私に直接お声がけ頂いた案件は「そんな案件断われよ」と上長に言われても、断わらなかった。心の中で「そんな案件とはなんだ!」と思ったものである。そう思ったのは、独立系プロダクションが継続して仕事を受注していくことの難しさを少なからず認識していたからだ。

よく「プロダクションは大変?」と稼働の面だけをフューチャーして、聞いてくる人がいる。しかし、ここが一番大変なところだと思っている。

 

そして実は、私が大手代理店と口座を新規で開けたのは、上長から断るように言われた案件の担当者からのお声がけが、そもそものきっかけだった。「どんな案件でも私に直接きた案件は断らない」という姿勢が、口座開設につながり報われたと思ったものである。

 

しかし、会社としては新規で口座を開くことは評価にはならない。会社が与えたノルマを稼ぎ出せるか否かが全て。人件費を払う身としては当然といえるだろう。それもまた現実なのである。 

 

そしては私は、社内の誰かから案件をふってもらう立場でもない。なぜなら会社としての売上を増やすために採用されたからである。映像ディレクターをやりたいと言って、私は現職に来たものの、そんな事は会社としては二の次だ。

 

私がやるべきことはただ1つ。今までご一緒させて頂いた方との関係を発展させて、新規案件を受注すること。そしてきっちりとノルマをあげること。

 

正直いうと現実的に難しい面は多々ある。なぜなら、今のところ大きな柱となりうるレギュラーを獲得できていないからである。

しかし、愚痴を言っている時間はない。本年度はある意味、色んな人に判断され、自身も判断することになるだろう。現実とはある意味残酷だ。

 

よき未来を手に入れるためには、今、私にできることは何かを考えながら、空振りしてでも全力で進むしかないのである。

 

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まさかの一日2回の投稿、しかも長文になってしまったが、これもまたSNSのようなタイムラインを気にしないでもよい、ブログのよいところだと思う。