M360

広告業界の片隅で働く映像・Webプロデューサー/ディレクターのブログ。

学歴は必要か?

「学歴は仕事で必要か?」答えはNOである。
だからと言って「学歴は仕事で関係ないか?」というと、これも答えはNOである。

 

それではどこで関係してくるかというと、「論理的思考力」と「コミュニケーション能力」だ。

 

ここでのコミュニケーション能力の定義とは、明るさや友達の多さ、対人交渉力ではない。

「相手の真意を汲み取って、それに対しての正しい答えをしっかり返すことができる」能力のことである。これは対顧客との関係だけではなく、スタッフ間のことでもあてはまる。

 

優秀なスタッフは、制作における意図を正しく解釈して、想定したこと、それ以上の回答をするケースがある。
一方では、相手の意図を咀嚼せずに作業を進めるため、なかなかプロジェクトが進まず、スタッフ間に”余計なストレス”を発生させるケースもある。

 

全てに当てはまるわけでなく、人との相性の問題もあるのだが、社会人生活20年で見てきた中では、国公立大学GMARCH以上の私立大学に行っている人の方が前者のケースが多い。
残念ながら専門学校卒業などの場合は後者の場合が比率的には多い。

 

もちろん、私は専門学校生を否定しているわけでない。むしろ目的を持って学生生活を送る専門学校生は、飲んだくれているだけの有名大学の学生よりはるかに評価に値する。

 

それでは何故、上記のようなことが生まれてくるのかを私なりに考えた。

 

例えば国公立大学GMARCH以上の私立大学に行くためには、ある程度の論理的な思考力が入試では試される。論理的思考から、正しい結論を導くことが入試を突破するにおいて必須なのだ。

 

この学生時代の”訓練”を通じて、仕事において必要なコミュニケーション能力の素養が磨かれると考えられる。

 

一方、専門学校生はそれなりの技術は秀でているものの、論理的な思考よりも、専門知識や個人の趣向に重きをおいた考え方を突き詰める傾向がある。相手が他者ではなく、自分なのである。

だから、専門学校を卒業した人の中では、仕事におけるコミュニケーションで行き詰まり、飛躍できないケースが多く散見されると思うのだ。

 

もちろん専門学校を出ていてもコミュニケーション能力が高い人や優秀な人もいる。むしろ、専門的知識をしっかり持ち、コミュニケーション能力が高ければ最強だ。

 

論理的な思考と専門的知識があれば、”実作業”だけ出なく、売上を生み出す説得力のある提案書もかけるようになる。

 

また優秀な人は、計画的に、効率的に仕事をすることも特徴だ。やるべきことの優先順位、無駄なことか否かの判断が、日々の鍛錬の中で自然と身についているのである。

 

それらができないまま上に上がると、コスト効率を考えても無駄な作業や会議を部下に強いるケースが多くなる。協力会社にも無駄な作業や依頼を強いるケースも出てくる。これが改善されなければ、小さな企業の場合は特に存続は難しくなるだろう。

 

しかし、優秀な人が多いはずのナショナルクライアントが、下請けに非常に多くの無駄を強いているケースが多いことに気づかない場合も多い。

 

広告業の場合、その代表格が競合コンペである。


予算内でもっとも良い提案をした会社が案件を受注できる競合コンペ。それはクライアント的にさぞかし費用対効果で効率的に見えるのだろう。しかし、それこそが非効率の極みであることを自覚していないケースが多い。

 

何故なら、仕事を獲得するために代理店や制作会社は、無駄だと分かりながらもコンペに勝つために過剰なサービスや提案をするケースも発生しているからだ。生きていくため、勝つための苦渋な選択だ。

 

だが負けてしまえば、コンペに参加した会社にとっては、スタッフの稼働分の費用が無駄なコストとして発生してしまう。もちろんクライアントはコンペ費を出すことは少ない。更に最悪なのが、”デキレース”を強いるクライアントの存在である。

 

※私のおつきあいのある代理店の方は、コンペ費をキチンと支払ってくれるケースが多い。しかし、稼働にあったコンペ費かと言われると、そうでないケースが殆どであるのが実態。もちろん、代理店はクライアントからコンペ費をもらえないケースが多いので、文句をいうつもりもなく、むしろ感謝している。

 

最近話題になったD社の国の入札問題だが、これはおそらくデキレースだっただろう。金額が金額だけに入札をしなくてはならないのは理解はできるものの、入札にすれば良いということではない。

 

このような”優秀層による、無駄を強いることの恒常化”がなくならない限り、日本の生産性は世界で低いままだ。結局は景気は回らず、停滞した状態から抜け出せないままだ。

 

コンペがなくなれば、新規が参入しづらくなるという意見もあると思う。それを覆すのは”イノベーション”か、”実績をもとにした人脈”ということになるだろう。

 

コロナを契機に、どうなるかは分からないが、私的にはすべての無駄を排して業務できる、ストレスのない形で業務に当たりたいと考えている。そして、それを実現できる環境を作るためのことも今後考えていかなければならない。

 

※久々に新規を投稿したが、学歴をフックに、言いたいことは学歴ではないという、すり替え文章を書いてみた。